【感想】心が叫びたがってるんだ。の感想を叫びたいんだ(ネタバレ無し)
2016-04-26こんにちは。さがっとです。
すっかり春爛漫ですね!
4月から新たな生活をスタートさせた方々(特に学生の方)はきっとキラキラ輝く青春を謳歌していることだと思います。なんて羨ましい。。
そんな新たなスタートを切ったピカピカな方々にもオススメなアニメ映画「心が叫びたがってるんだ。」(略して「ここさけ」)のblu-ray が届きましたので早速鑑賞しました。
やー。実はDVD時代から含めて、映画を円盤で買うのって生まれて初めてなんですよね。
そんな僕が思わず映画を見てすぐamazonでポチってしまったというのは、それ程この作品が僕の直球ドストライクだったということです。
この映画、観ている間の心が浄化されていく感じがハンパないんですよね・・・。
主人公たちの心の成長と共に、自分が昔大事だと考えていた事に改めて気付かされていくというか・・。
みんな高校生なのに自分や周りの人間を誤魔化さずちゃんと見つめているなぁ。大人だなぁ。と。
今までの自身の行動を振り返ると恥ずかしくて穴があったら入りたい気分になります。懺悔します。
そういった意味でこの映画を一言で良い表すのならば、「大人目線で描いた青春群像劇」と言ったところでしょうか?
ストーリーはシンプルで分かりやすいのですが、登場するキャラクター達のちょっとした動きや仕草がとても細かに描かれていて人間描写に厚みもあり、感情移入しやすい作品に仕上がっています。
それでは個人的なこの映画の感想をネタバレしないよう気をつけつつ紹介したいと思います。
あらすじ。
幼い頃、何気なく発した言葉によって、家族がバラバラになってしまった少女・成瀬順。
そして突然現れた“玉子の妖精”に、二度と人を傷つけないようお喋りを封印され、言葉を発するとお腹が痛くなるという呪いをかけられる。
それ以来トラウマを抱え、心も閉ざし、唯一のコミュニケーション手段は、携帯メールのみとなってしまった
高校2年生になった順はある日、担任から「地域ふれあい交流会」の実行委員に任命される。
一緒に任命されたのは、全く接点のない3人のクラスメイト。
本音を言わない、やる気のない少年・坂上拓実
甲子園を期待されながらヒジの故障で挫折した元エース・田崎大樹
恋に悩むチアリーダー部の優等生・仁藤菜月
彼らもそれぞれ心に傷を持っていた。
こんな人にお勧めしたい。
綺麗な心を取り戻したい(?)という方は勿論、映画を観た後の心地よい余韻を求めている方にはおすすめです。
ミュージカルや音楽が好きな方も是非。
作中の至る所で、「地域ふれあい交流会」でやることとなったミュージカルのストーリや音楽が流れるのですが、本筋のストーリーと凄くシンクロしていて気分が盛り上がります。
「4月は君の嘘」とかの青春アニメが好きな方にはきっとハマると思いますよ。
あとは、「とらドラ!」「あの花」「花咲くいろは」が好きな方々にも好評価みたいです。この3つに関しては僕はあまり刺さらなかったのですが。。
とにかく順ちゃんがカワイイ。
もうね。正直、ヒロインであらせられるところの成瀬順ちゃんの可愛さがとんでもないレベルなので、もはやあえて口にだすことでは無いと思いますが、可愛い。
順を取り巻く周りの人間たちも男女問わずその可愛らしさを目の当たりにして「応援したい」という衝動に駆られ物語が進んでいくわけですが、人に声をかけられた時の反応がことごとく可愛い。ずるい。
公開前のCMで見かけた時は暗い性格の女の子が段々明るくなっていく物語かなー。と想像していたのですが良い意味で裏切られました。
今は無口だけど、元々はおしゃべりな女の子だったという設定がこの可愛らしさにつながっているのだと思います。喋れないからこそ最大限のボディーランゲージでアピールする。ボディーランゲージ大事!
そんな誰に対しても可愛い順ですが、順の可愛さを一番引き出していたのは野球部のエース田崎大樹でした。まじで必見。
バラバラになってしまった家庭の重い空気が辛い
同時にこの映画は重たいシーンも結構ありました。
特にヒロイン家の空気が重たくて辛い。
家族それぞれに事情があるのですが、言いたい事があっても話し合えない環境というのは本当につらいことだと思います。
親とはいえ、子供に言いたいことも言えないんじゃぁ、すり減っていきますよね。
かと言って直接感情を言葉にしてしまえば、子供はしっかり傷つきます。
この作品では、言葉ではなく想いを「歌」にして届けるという形で歩み寄って行くわけですが、これから子供を持つかもしれない僕にとっては、なかなかに考えさせられる場面が多かったです。
ただ、
ネタバレには当たらないので一言言わせてほしい。
— どんなことも誰かが100%悪いわけではない。 —
というのは真実だと思いますが、今回のケースに限って言えば、
完全に親父が外道だろ!
彼に関しては罵詈雑言の荒波に揉まれて今後の人生を耐え忍んで生きて頂きたい。
人の優しさを信じられる気分にさせてくれる。
順の親父に関しては論外ですが、その他の登場人物はそれぞれの優しさを持っています。
性格は全く違うし、想いもすれ違ってるけど、優しさはちゃんと伝わってるという部分が素敵でした。
なかなか直接的な描写はないのですが、登場人物のちょっとした仕草や行動に優しさが表れているので、その部分に注目してこの映画をみると、染みわたるような感動を得られるかもしれません。
二度見るとさらに感動できる作品
もちろん映画も見に行ってしっかり感動していたのですが、正直、blue-rayまで勢いで購入してしまい日にちが経つにつれ「早まったかも・・」と思っていました。
しかし、この作品は2回目の方が面白い!
まぁ、恥ずかしながら一回目は順の可愛さに目を奪われてしまい全く冷静に見れていなかったのですが・・。
一度物語を見てそれぞれの抱える想いを知ってから改めて映画をみると、実に多くの発見があり、一回目以上に感動することができました。
特に、野球部の田崎に関しては「なんだこの野郎!絶対に許せねぇ!」と、憤っていたのですが、実はめっちゃいいキャラだった。反省しています。彼の紡ぐ言葉に真実がある。とさえ思えたほどです。
「言葉」について深く考えさせられる
言葉は傷つけるんだから!もう、取り戻せないんだから!
という順の言葉は本当に重く、僕の心を締め付けました。
僕は最近、思っていることはなるべく正直に言うようにしてるのですが、うまい温度感で伝わらず、相手を傷つけてしまうこともしばしばです。
本当にコミュニケーションというものは難しい・・・。
誰もが自分の殻を持っていてそこから抜け出せず苦しんでいるのかなぁ。と思うのと同時に、この作品を見ることで本当の想いを相手に伝える勇気がきっと湧いてくると思います。
最近、優しさが足りない!と感じているそこの貴方に是非是非おすすめしたい作品です。
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